<Header>
<Author: 白居易>
<Title: 效陶潛體詩十六首 十二>
<Format: 格式不明>
<Year: 1964>
<BookName: 漢詩大系  白樂天>
<Translator: 田中克己>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 陶潛の體に效ふ詩>
<BookPage: 185-187>
<UsedPage: 3>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
吾聞潯陽郡，
昔有陶徵君。
愛酒不愛名，
憂醒不憂貧。
嘗爲彭澤令，
在官纔八旬。
愀然忽不樂，
挂印著公門。
口吟歸去來，
頭戴漉酒巾。
人吏留不得，
直入故山雲。
歸來五柳下，
還以酒養真。
人間榮與利，
擺落如泥塵。
先生去已久，
紙墨有遺文。
篇篇勸我飲，
此外無所云。
我從老大來，
竊慕其爲人。
其他不可及，
且傚醉昏昏。
<End Poem>
<Translation>
わたしの聞いたところでは潯陽郡に、むかし徴君の陶淵明という人がいた。酒が好きで名を愛せず、さめるのをうれえて貧の心配をしなかった。かつて彭沢の県知事になったが、官にあることわずかに八十日。たちまち憂鬱になって、知事の印を役所の門にぶらさげた。さてロでは帰去来の辞を吟じ、頭に酒をこす頭巾をつけた。人民や属官たちがひきとめたがだめで、まっすぐ故郷に帰っていった。五本のヤナギの木のある家に住んで、酒で天真を養った。世間の栄譽や利益などは、泥やちりのようにはらい落としたと。この五柳先生が死んで久しいが、文章がまだのこっている。どの篇もみな飲酒をすすめ、そのほかは何もいってない。わたしは老いてから、内心そのひととなりを慕っている。ほかの点ではおよびもつかないが、前後不覚に酔ってねむるのだけまねている。
<End Translation>
<Formatted Translation>
わたしの聞いたところでは潯陽郡に、むかし徴君の陶淵明という人がいた。
酒が好きで名を愛せず、さめるのをうれえて貧の心配をしなかった。
かつて彭沢の県知事になったが、官にあることわずかに八十日。
たちまち憂鬱になって、知事の印を役所の門にぶらさげた。
さてロでは帰去来の辞を吟じ、頭に酒をこす頭巾をつけた。
人民や属官たちがひきとめたがだめで、まっすぐ故郷に帰っていった。
五本のヤナギの木のある家に住んで、酒で天真を養った。
世間の栄譽や利益などは、泥やちりのようにはらい落としたと。
この五柳先生が死んで久しいが、文章がまだのこっている。
どの篇もみな飲酒をすすめ、そのほかは何もいってない。
わたしは老いてから、内心そのひととなりを慕っている。
ほかの点ではおよびもつかないが、前後不覚に酔ってねむるのだけまねている。
<End Formatted Translation>